公開日: 2026-05-30
和を感じる香水を探して。日本の感性を纏うフレグランスを紹介
日本の感性が宿る香水を纏ってみたいと思ったことはないでしょうか。ここで紹介する「和を感じる香水」とは、日本の美意識、文化、情景を香りに落とし込んだフレグランスのこと。今回は、3つのブランドの香水を取り上げます。
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J-Scent|日本の情景を香りに落とすブランド
J-Scentは、日本の情景を1本ずつの主題にした、Made in Japanのフレグランスブランドです。沈香、花見酒、木屑、紫陽花といった日本の暮らしや文化に根ざしたモチーフが、そのまま香水の名前になっています。2024年からはイタリアでも販売されるなど、グローバルにも展開されています1。
J-Scent「沈香」
J-Scentの「沈香」は、古来より珍重されてきた沈香の幽玄さを現代的に再解釈した1本です。透明感のあるオレンジピールのトップからシナモンのスパイスを経て、ウッディアンバーに着地する構成。お線香で馴染みのある沈香の香りが、日常で纏えるフレグランスとして仕上がっているのが面白いところです。
J-Scent「花見酒」
J-Scentの「花見酒」は、桜のフローラルに吟醸酒の浮遊感を重ねた、春の花見の空気をそのまま纏えるような1本です。洋梨やアップルのフルーティなトップから桜の甘さへ移り、ムスクの余韻がほのかな酔い心地を残します。桜だけの香水は数多くありますが、吟醸香が加わることで「花の下で盃を傾ける」あの情景がふわっと浮かんでくるのがこの香水ならではの魅力です。
J-Scent「木屑」
J-Scentの「木屑」は、おがくずを嗅いだときの、あの素朴であたたかい木の匂いをそのままフレグランスに落とし込んだ1本です。ヒノキとシダーウッドのトップから、ベチバーを経て、サンダルウッドやガイアックウッドの深みに着地する構成で、装飾を削ぎ落とした潔いウッディに仕上がっています。素材そのものの美しさに寄せた構成は、ウッディ系が好きな方ほど心に響くはずです。
金熊香水|浮世絵と江戸の情景を纏うブランド
金熊香水は、八ヶ岳に香水工房を構える浮世絵・江戸文化をモチーフに据えた、インディーフレグランスブランドです。「JAPAN COLLECTION」と名付けられたシリーズでは、富士・桜・歌舞伎・浅草・相撲といった日本のアイコンがモチーフになっています。ボトルデザインからネーミングまで世界観が一貫していて、和が好きな人の心をくすぐります。
金熊香水「FUJI」
金熊香水の「FUJI」は、霊峰富士の清廉な空気感を香りにした1本です。レモンとカルダモン、オゾンの清涼感あるトップから、ピオニーやミュゲのフローラルを経て、ウッディとムスク、アンバーの静かなベースに着地します。
金熊香水「SAKURA FUGAKU」
金熊香水の「SAKURA FUGAKU(桜富嶽)」は、富士を背景にした桜という構図を香りにした1本です。桜の花弁とネロリの爽やかなトップから、ローズやジャスミン、マグノリアのフローラルへ移り、ウッディとムスクで締まります。FUJIの清涼感にフローラルの温かみが加わった、もうひとつの富士の表情が楽しめるかもしれません。
金熊香水「KABUKI ACTOR OTANI ONIJI III」
金熊香水の「KABUKI ACTOR OTANI ONIJI III」は、写楽の浮世絵「三代目大谷鬼次の奴江戸兵衛」でも知られる歌舞伎役者をモチーフにした劇的な1本です。パインとベルガモット、セダーウッドのトップから、ガーデニアやローズのフローラルを経て、サンダルウッド・ムスク・アンバー・レザーの重厚なベースに着地します。FUJIやSAKURA FUGAKUの「静」に対して、歌舞伎の見得を切るような大胆さと動きがあり、浮世絵を香りに落とすという発想自体がユニークな試みです。
Canoma|源氏物語を纏う日仏協働のフレグランスハウス
Canomaは、日本の感性をフランスの調香技術で形にしたフレグランスブランドです。2020年にパリでローンチした日仏協働のブランドで、日本人ディレクターの渡辺裕太が香りの方向性を決め、フランスの調香師Jean-Michel Duriezが調香を手がけています。コレクション名には源氏物語の巻名を冠し、ボトルには源氏香の意匠が宿るなど、世界観が一貫しているのが特徴です。香りのモチーフは、宮島の朝靄、秋の雨の帰り道といった、日本の風景の中の空気感を閉じ込めています。
Canoma「松風」
Canomaの「松風」は、安芸の宮島・厳島神社の朝靄の情景から着想を得た1本です。オレンジと海藻のトップから、金木犀とオークモスのハートを経て、シダーウッド・インセンス・レザーの深いベースに着地します。宮島の朝靄を思わせる湿度と格調が漂い、レザーのアニマリック、苔のウッディ、磯のマリン、金木犀のフローラルという4つのアコードが絡み合う構成です。
Canoma「蜻蛉」
Canomaの「蜻蛉」は、ほうじ茶をモチーフにした1本です。海藻やゴマ、コーヒーの表情を取り入れた、香水としては意外な構成要素が並びます。香ばしいお茶の香りが、落ち着きたいシーンに懐かしい安らぎを与えてくれるかもしれません。
Canoma「夕霧」
Canomaの「夕霧」は、秋の夕方、急な雨の中をコーヒー豆の香りとともに歩く帰り道を描いた1本です。アクアティックノートとホワイトフローラルのトップから、グルマンとウッディのハートを経て、コーヒー・キャラメル・カカオの甘くあたたかいベースに着地します。親しみやすい甘さがあり、取り入れやすい1本です。
Canomaの全ラインナップと源氏香については、以下の記事でさらに詳しく紹介しています。もっと深く知りたくなった方はぜひ覗いてみてください。

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Footnotes
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和の香水ブランド『J-Scent』 イタリアの正規販売代理店として、Release S.r.l.と契約締結 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000015.000031946.html ↩
